Day1|ウェブマーケティングの全体像と基本用語

BEGINNER COURSE / DAY 01 OF 06

Day1|ウェブマーケティングの全体像と基本用語

最初に施策を覚えるのではなく、ウェブマーケティングが「誰に、どんな価値を、どう届け、どう成果を測る活動なのか」を一枚の地図として理解します。

学習目安 90–120分演習 30分初心者向け

このDayで、できるようになること

  • ウェブマーケティングとデジタルマーケティングの違いを説明できる
  • 8つの領域と顧客ファネルの関係を説明できる
  • KGI(最終目標)・KPI(中間指標)・CV(成果行動)を自分の仕事に置き換えられる
  • 自社が今どこで詰まっているか、仮説を言葉にできる

STARTER GLOSSARY

先に知っておく用語

この先で登場する言葉を、最初に短く確認します。完全に暗記する必要はありません。分からなくなったら、ここへ戻ってください。

CV(Conversion/成果行動)
成果として定義した行動。購入だけでなく、資料請求や予約も含みます。
ファネル(顧客の段階別人数)
認知から購入まで、顧客が段階的に進む流れを人数で捉える考え方。
チャネル(情報を届ける経路)
顧客へ情報を届ける経路。検索、広告、SNS、メールなど。
タッチポイント(顧客接点)
顧客が企業や商品と接する場所・瞬間。
KGI(Key Goal Indicator/重要目標達成指標)
最終的に達成したい成果。売上、粗利益、顧客数など。日本語では「最終目標」と考えると分かりやすい言葉です。
KPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標)
KGIへ近づいているかを見る途中の指標。日本語では「中間指標」に当たります。
CVR(Conversion Rate/成果達成率)
訪問やクリックのうち、問い合わせや購入などの成果へ至った割合。
LTV(Lifetime Value/顧客生涯価値)
一人の顧客が、取引や関係の全期間でもたらす価値。

CHAPTER 01

1. ウェブマーケティングは「施策の集合」ではない

SEO、広告、SNSは手段です。先に決めるべきなのは、事業として達成したいこと、対象となる顧客、届ける価値、成果の定義です。ウェブマーケティングとは、ウェブ上の接点を使って顧客との関係をつくり、事業成果へつなげ、データで改善し続ける一連の活動です。

LESSON SLIDE 1-A全体の考え方
01目的:売上・利益・問い合わせ・継続率など、事業成果を定義する
02顧客:誰の、どんな状況と課題に向き合うかを決める
03価値:競合ではなく自社を選ぶ理由を言語化する
04仕組み:集客、成果、育成、計測を一本の流れとして設計する
上から順に暗記するのではなく、4つがどうつながるかを説明してみましょう。
LESSON SLIDE 1-B具体例で理解する

広告を増やせば、問い合わせも増える?

最初の考え

広告媒体を2つから8つへ増やした

起きたこと

訪問は3倍になったが、問い合わせはほぼ横ばい

考え直す視点

集客だけでなく、相手・価値・LP・フォームを一本で確認する

考えてみる: 自社では、同じ思い込みが起きていないでしょうか。

押さえるポイント

  • 目的:売上・利益・問い合わせ・継続率など、事業成果を定義する
  • 顧客:誰の、どんな状況と課題に向き合うかを決める
  • 価値:競合ではなく自社を選ぶ理由を言語化する
  • 仕組み:集客、成果、育成、計測を一本の流れとして設計する

自分の仕事に置き換える

この考え方が現在の仕事のどこに当たるか、一つ具体例を書いてください。

CHAPTER 02

2. 8つの領域を一枚の地図で捉える

「戦略立案→顧客理解→集客施策→成果につなげる→顧客育成」が成果を生む主工程です。その全体を「データ測定・改善」「仕組みづくり」「安全運営」が下支えします。どれか一つだけ強くても、他が弱ければ成果は頭打ちになります。

LESSON SLIDE 2-A全体の考え方
01戦略立案:目的・価値・優先順位を決める
02顧客理解:市場、競合、顧客の行動と声を知る
03集客・成果・育成:認知から継続まで体験をつなぐ
04測定・仕組み・安全:再現性と信頼性を支える
上から順に暗記するのではなく、4つがどうつながるかを説明してみましょう。
LESSON SLIDE 2-B具体例で理解する

8領域は、会社のどこに当たる?

最初の考え

SEO担当だけで成果を出そうとした

起きたこと

営業の顧客情報と計測データがつながらず改善が止まった

考え直す視点

主工程と支える領域を、担当部署を超えて一枚に置く

考えてみる: 自社では、同じ思い込みが起きていないでしょうか。

押さえるポイント

  • 戦略立案:目的・価値・優先順位を決める
  • 顧客理解:市場、競合、顧客の行動と声を知る
  • 集客・成果・育成:認知から継続まで体験をつなぐ
  • 測定・仕組み・安全:再現性と信頼性を支える

自分の仕事に置き換える

「分かっている事実」と「まだ想像していること」を二つに分けてください。

CHAPTER 03

3. 顧客ファネルとカスタマージャーニー

ファネルは、認知から購入までの人数変化を管理する考え方です。カスタマージャーニーは、その各段階で顧客が何を考え、どんな行動を取り、何に迷うかを捉える考え方です。数字と心理の両方を見ることで、改善すべき接点が見えてきます。

LESSON SLIDE 3-A全体の考え方
01認知:存在を知る
02興味・情報収集:自分に関係があると感じる
03比較・検討:選択肢を比べ、不安を解消する
04購入・継続・推奨:価値を実感し、関係が深まる
上から順に暗記するのではなく、4つがどうつながるかを説明してみましょう。
LESSON SLIDE 3-B具体例で理解する

顧客は一直線には買わない

最初の考え

広告を見たらすぐ問い合わせる想定だった

起きたこと

検索、比較記事、事例、社内相談を何度も往復していた

考え直す視点

段階ごとの疑問と接点を並べ、次の一歩を用意する

考えてみる: 自社では、同じ思い込みが起きていないでしょうか。

押さえるポイント

  • 認知:存在を知る
  • 興味・情報収集:自分に関係があると感じる
  • 比較・検討:選択肢を比べ、不安を解消する
  • 購入・継続・推奨:価値を実感し、関係が深まる

自分の仕事に置き換える

今やっていることのうち、目的を説明できないものに印を付けてください。

CHAPTER 04

4. 最初に覚える15の基本用語

用語は暗記ではなく、英語の略称が日本語で何を意味し、次に何を判断するために使うのかまで理解します。

LESSON SLIDE 4-A全体の考え方
01KGI(重要目標達成指標):最終的に達成したい事業成果
02KPI(重要業績評価指標):KGIへ近づいているかを見る途中の指標
03CV(コンバージョン/成果行動):問い合わせ・購入など、成果として定義した行動
04CVR(コンバージョン率/成果達成率):訪問のうちCVした割合
上から順に暗記するのではなく、4つがどうつながるかを説明してみましょう。
LESSON SLIDE 4-B具体例で理解する

数字は「良い・悪い」を言うだけ?

最初の考え

クリック数だけを毎週報告した

起きたこと

クリック後に何が起きたか分からず、打ち手を決められなかった

考え直す視点

KGIから逆算し、次の判断につながるKPIを置く

考えてみる: 自社では、同じ思い込みが起きていないでしょうか。

押さえるポイント

  • KGI(重要目標達成指標):最終的に達成したい事業成果
  • KPI(重要業績評価指標):KGIへ近づいているかを見る途中の指標
  • CV(コンバージョン/成果行動):問い合わせ・購入など、成果として定義した行動
  • CVR(コンバージョン率/成果達成率):訪問のうちCVした割合
  • CPA(成果獲得単価)/CAC(顧客獲得コスト):1件の成果・1顧客の獲得にかかった費用
  • LTV(顧客生涯価値):一人の顧客が関係期間全体でもたらす価値
  • CTR(クリック率)/CPC(クリック単価):広告や検索結果の反応と費用
  • SEO(検索エンジン最適化):検索を通じて必要な情報を見つけてもらう活動
  • CRM(顧客関係管理)/MA(マーケティング活動の自動化):顧客情報を管理し、関係づくりを支える仕組み
  • GA4(ウェブ・アプリ行動解析)/GTM(計測タグ管理):行動を測り、計測設定を管理する仕組み

自分の仕事に置き換える

この考え方が現在の仕事のどこに当たるか、一つ具体例を書いてください。

MODEL CASE / THINK FIRST

ミニケース:問い合わせが増えない会社

広告のクリック数だけを増やしても、LPの価値が伝わらず、フォームが使いにくければ問い合わせは増えません。戦略、顧客理解、集客、成果、計測をつなげて確認すると、「広告が悪い」のではなく「届ける相手と着地後の体験がずれている」という本当の課題が見えます。

ある企業の改善記録最初の仮説

広告媒体を増やせば、問い合わせも比例して増える

広告媒体2 → 8
月間訪問4,000 → 12,800
問い合わせ18 → 19
しかし、実際には…

集客は3.2倍。しかしLPは「誰向けで、何が変わるか」が曖昧で、フォームも12項目ありました。

本当のボトルネック

問題は広告量ではなく、届ける相手と着地後の体験のずれ。対象を絞り、価値・事例・フォームを整えると、訪問9,200でも問い合わせは61件になりました。

答えを見る前に、3分考えてください
  1. この会社は、どの数字だけを見て判断していましたか。
  2. 顧客が広告をクリックした後、どこで迷ったと考えられますか。
  3. あなたなら、次の1週間で何を一つ確認しますか。

WORKSHOP

手を動かして、自分の仕事に置き換える

自社または身近なサービスを一つ選び、「目的・顧客・価値・集客・成果・育成・計測」を各1行で書いてください。空欄になった場所が、次に学ぶべき現在地です。

このDayの成果物自社ウェブマーケティング全体図(A4・1枚)
自社ウェブマーケティング全体図の完成例。事業目標、顧客、提供価値、集客、成果、計測・改善を一列につないだ図
完成イメージ最初から完璧でなくて大丈夫です。6項目を一列につなぎ、計測結果を次の改善へ戻せれば、全体図として機能します。

SELF CHECK / Q&A

理解度チェック

まず自分の言葉で答えてから、「回答と解説」を開いてください。

Q1SEOや広告を選ぶ前に決めるべき3つは何か
回答と解説

事業目的、対象顧客、届ける価値です。施策はこの3点を実現する手段として選びます。

Q2ファネルとカスタマージャーニーの違いは何か
回答と解説

ファネルは段階ごとの人数変化、カスタマージャーニーは各段階の行動・心理・疑問を捉えます。

Q3CVRが低いとき、集客以外に何を確認するか
回答と解説

LPの訴求、証拠、CTA、フォーム、対象顧客との一致、計測設定を確認します。