Day3|戦略・価値提案・KPI設計

BEGINNER COURSE / DAY 03 OF 06

Day3|戦略・価値提案・KPI設計

調査した事実をもとに、誰へどんな価値を届けるかを選び、事業目標から施策まで一本のKPIツリーでつなぎます。

学習目安 90–120分演習 30分初心者向け

このDayで、できるようになること

  • 戦略と戦術の違いを説明できる
  • STP(市場細分化・対象選定・立ち位置設計)で狙う市場を選べる
  • 価値提案を機能説明から顧客価値へ変換できる
  • KGI(最終目標)からKPI(中間指標)と施策を逆算できる

STARTER GLOSSARY

先に知っておく用語

この先で登場する言葉を、最初に短く確認します。完全に暗記する必要はありません。分からなくなったら、ここへ戻ってください。

戦略(目的達成の方針)
目的達成のための選択と資源配分。
戦術(方針を実行する方法)
戦略を実行する具体的な方法。
STP(市場細分化・対象選定・立ち位置設計)
市場を分け、狙う相手と競合との違いを決める枠組み。
KPIツリー(指標の因果関係図)
最終成果を構成要素に分解し、指標の因果を示す図。
セグメント
似た課題や行動を持つ顧客の集団。
ターゲット
優先して価値を届ける顧客層。
ベネフィット
機能によって顧客に起きる良い変化。
先行指標
最終成果より前に変化し、行動で動かしやすい指標。

CHAPTER 01

1. 戦略は「やらないこと」を決める

戦略とは、限られた人・時間・予算をどこに集中させるかを選ぶことです。すべての顧客、すべてのチャネルを同時に狙うのは戦略ではありません。

LESSON SLIDE 1-A全体の考え方
01目的:何をいつまでに達成するか
02対象:誰のどの課題を優先するか
03価値:なぜ自社が選ばれるのか
04資源配分:何に集中し、何を後回しにするか
上から順に暗記するのではなく、4つがどうつながるかを説明してみましょう。
LESSON SLIDE 1-B具体例で理解する

全部やることが戦略?

最初の考え

SEO、広告、SNS、動画を同時に開始した

起きたこと

制作が分散し、どの施策も学習量が不足した

考え直す視点

優先顧客と勝ち筋を選び、やらないことを明示する

考えてみる: 自社では、同じ思い込みが起きていないでしょうか。

押さえるポイント

  • 目的:何をいつまでに達成するか
  • 対象:誰のどの課題を優先するか
  • 価値:なぜ自社が選ばれるのか
  • 資源配分:何に集中し、何を後回しにするか

自分の仕事に置き換える

この考え方が現在の仕事のどこに当たるか、一つ具体例を書いてください。

CHAPTER 02

2. STPで市場の選び方を決める

Segmentationで市場を意味のある集団に分け、Targetingで優先顧客を選び、Positioningで競合と異なる選ばれ方を定めます。

LESSON SLIDE 2-A全体の考え方
01セグメント:課題・行動・価値の違いで分ける
02ターゲット:市場性、到達可能性、自社優位性で選ぶ
03ポジション:顧客の頭の中で取る場所を決める
04検証:実際の反応と受注理由で見直す
上から順に暗記するのではなく、4つがどうつながるかを説明してみましょう。
LESSON SLIDE 2-B具体例で理解する

市場は年齢だけで分ける?

最初の考え

20〜40代という大きな層を一括で狙った

起きたこと

課題の緊急度と支払意思が異なり、訴求が弱くなった

考え直す視点

課題・行動・価値の違いで分け、到達可能性まで比べる

考えてみる: 自社では、同じ思い込みが起きていないでしょうか。

押さえるポイント

  • セグメント:課題・行動・価値の違いで分ける
  • ターゲット:市場性、到達可能性、自社優位性で選ぶ
  • ポジション:顧客の頭の中で取る場所を決める
  • 検証:実際の反応と受注理由で見直す

自分の仕事に置き換える

「分かっている事実」と「まだ想像していること」を二つに分けてください。

CHAPTER 03

3. 価値提案を「顧客の変化」で書く

機能は商品の特徴、ベネフィットは顧客に起きる良い変化です。「高性能」ではなく「月次集計が3日から30分になる」のように、顧客の状況変化まで書きます。

LESSON SLIDE 3-A全体の考え方
01顧客の現状:何に困り、何を失っているか
02提供価値:何がどのように改善するか
03根拠:実績、仕組み、専門性、レビュー
04障壁解消:価格、手間、リスクへの回答
上から順に暗記するのではなく、4つがどうつながるかを説明してみましょう。
LESSON SLIDE 3-B具体例で理解する

高機能なら価値が伝わる?

最初の考え

「AI搭載・自動集計」を大きく表示した

起きたこと

顧客は自分の仕事がどう変わるのか想像できなかった

考え直す視点

機能を、時間短縮・ミス削減・安心など顧客の変化へ翻訳する

考えてみる: 自社では、同じ思い込みが起きていないでしょうか。

押さえるポイント

  • 顧客の現状:何に困り、何を失っているか
  • 提供価値:何がどのように改善するか
  • 根拠:実績、仕組み、専門性、レビュー
  • 障壁解消:価格、手間、リスクへの回答

自分の仕事に置き換える

今やっていることのうち、目的を説明できないものに印を付けてください。

CHAPTER 04

4. KGI・KPI・施策を一本につなぐ

KPIは見やすい数字ではなく、成果を動かす数字です。売上を「訪問数×CVR×顧客単価」に分解すると、どこを改善すべきか判断できます。

LESSON SLIDE 4-A全体の考え方
01KGI:売上、粗利益、顧客数など最終成果
02成果KPI:CV数、商談数、継続率など
03行動KPI:流入、CTA率、フォーム完了率など
04施策:KPIを動かす具体的な行動
上から順に暗記するのではなく、4つがどうつながるかを説明してみましょう。
LESSON SLIDE 4-B具体例で理解する

KPIは多いほど安心?

最初の考え

50指標を一つのレポートに並べた

起きたこと

異常を見つけても、誰が何を直すか決まらなかった

考え直す視点

KGIを分解し、担当者が動かせる先行指標まで絞る

考えてみる: 自社では、同じ思い込みが起きていないでしょうか。

押さえるポイント

  • KGI:売上、粗利益、顧客数など最終成果
  • 成果KPI:CV数、商談数、継続率など
  • 行動KPI:流入、CTA率、フォーム完了率など
  • 施策:KPIを動かす具体的な行動

自分の仕事に置き換える

この考え方が現在の仕事のどこに当たるか、一つ具体例を書いてください。

MODEL CASE / THINK FIRST

ミニケース:SNSもSEOも広告もやりたい

人員2名、予算50万円で全チャネルを始めると、学習量も制作量も分散します。優先顧客が比較検討時に検索することが多いなら、まず検索広告と比較コンテンツに集中し、受注データを得てからSEOへ展開する方が合理的です。

ある企業の改善記録最初の仮説

チャネルを増やせば、売上機会を逃さない

実施施策6種類
担当者2名
有効商談月4件
しかし、実際には…

制作と分析が分散し、どの施策も十分な学習量を得られませんでした。

本当のボトルネック

優先顧客の比較行動に合う検索広告と事例に集中し、有効商談を月11件へ伸ばしました。

答えを見る前に、3分考えてください
  1. この会社は、どの数字だけを見て判断していましたか。
  2. 顧客が広告をクリックした後、どこで迷ったと考えられますか。
  3. あなたなら、次の1週間で何を一つ確認しますか。

WORKSHOP

手を動かして、自分の仕事に置き換える

事業目標を一つ選び、「KGI(最終目標)→成果KPI(成果の中間指標)→行動KPI(行動の中間指標)→施策」を矢印でつないだKPIツリーを作成してください。各指標には現状値、目標値、期限、担当者を付けます。

このDayの成果物戦略ブリーフ+価値提案文+KPIツリー

SELF CHECK / Q&A

理解度チェック

まず自分の言葉で答えてから、「回答と解説」を開いてください。

Q1戦略と戦術の違いを自社例で説明できるか
回答と解説

戦略は選択と資源配分、戦術は選んだ方針を実行する具体的方法です。

Q2機能とベネフィットの違いは何か
回答と解説

機能は商品の特徴、ベネフィットはその機能によって顧客に起きる良い変化です。

Q3良いKPIが満たす条件は何か
回答と解説

KGIとの因果があり、担当者が動かせ、期限と目標値が明確であることです。